AUGAの5階青森市男女共同参画プラザで行われた、「ウェブ会議in青森」に行ってきた。
会議と名前がついているけれど、一般的にいう会議じゃなくて、Web業界のセミナー講演だ。
テーマは、「情報アーキテクチャ(IA)で実現する ウェブサイト最適化」。
※ウィキペディアによると、「情報アーキテクチャ」とは、
「情報アーキテクチャ(Information Architecture)は、知識やデータの組織化を意味し、「情報をわかりやすく伝え」「受け手が情報を探しやすくする」ための表現技術である。」とのこと。
全体として、Webサイトをよくしていくために情報を整理し、いろんな角度からその成果を検証し、手を加えてもっとよくしていく、そのへんを考えましょうということを、3人の講師の方々がそれぞれの活動実績に基づいた実践的なお話をしてくださるという、盛りだくさんな時間となった。
セッション1は森川眞行さん。
森川さんといえば私が初めてインターネットスゴイと思った頃には、Fireworksを使った画像系サイトをやってらした方で、そんな方と、10数年経って懇親会でお向かいに座るなんて思ってもみなかった。インターネットやっぱりスゴイ。
お話では、サイト内の情報整理やメニュー構成を根拠を持って決定・修正していく手段や経過を、実際にユーザーテストをやっている状況を写真で紹介したり、美大の学生さんたちが実践している過程をみせていただいたり。
デザイナーがどこをがんばったかとは関係なく、青字に下線がひいてあるところをユーザーは探す。
カッコいいデザインのサイトでも、どこをどうすればいいかわからないというケースが存在する。などなど、そうかもと思ってた、またはウワサを聞いてたが、やっぱり・・
いろいろ、自分のケースを思い起こしながら聞いた。
私がかつてなぜかいっしょにWebの仕事をした、「Webのことはよくわからない」と豪語(?)する人(しかも諸々の決定権あり)がインターフェースやメニュー構成を決めるミーティングで、
「自分は素人だ。だから、素人がどう作られていたらわかりやすいかが、よくわかっている。」といってたが、
それは今思ってもやはり大間違いで、普通のユーザーは「どうだったらわかりやすいか」はわからないのだ。
「どうだったらわかりやすいか」は、もろもろを材料や根拠を集めて設計して組み上げるこちらの仕事。
ユーザーにはテストをしてもらい、制作や修正の根拠になってもらうのが正しかったのだ、だから失敗して当たり前だよねーと、いまさらながら思った。
決定権を持つ人が「実質的には、単にユーザー」っていう事態は、結構あるんじゃないだろうか。それで失敗している制作やリニューアルも。制作する人自身がそのことを把握して、うまく誘導していければそんな職場の未来にも希望あるかも。
セッション2は、坂本貴史さん。
一番印象的だったのは、やっぱり青森市のサイトにNotFoundのページがなかったことだ。どきどきした。でも県庁にあってよかった。
いろんな自治体サイトの構成を、着目点をいくつかあげて比較されていて、それは常々利用者としての自分が感じていることでもあった。
どうしても、作る側になってしまうと、その常々すら置き忘れてしまうことはありそう。
つい、お客さんが気にいってくれるようにと、考えてしまうから?そればかりでもなさそう。やはり作る方に注力してしまうからかな。
それから、紹介していただいた自治体には「人生の出来事」という入口があるところが多かったのが興味深かった。
それをみて思い出したのだが、「コレって”市”の話か”県”の話か、なんか公共的な雰囲気なんだけど情報どこにあるんだろう?”みたいになることが時々あって・・これも、何か違う入口の作りよう、あるのかも?
あと最近、現場に立ったことのない人には全く情報入るチャンスがなく、突然現場に立って何も知らないことに愕然とする「介護」及び「介護保険」コンテンツは、もはや全国的な総合サイトがあってもいいんじゃないか、とか。
(・・いや、あるのか?国に?あとで見てみよう)
こうやってサイトの構成に着目して比較してみる機会はないので、みていていろんなことが想起されて面白かった。
また、自治体サイト・企業サイト共に「新着情報」をトップページに載せるのはもう意味がない、というお話もあって、確かにそうかなとも、思う。お客さんは自分がほしい情報を求めてくるのであって、サイトからの情報の押し付けはいらないから。
しかし、「新着情報」が唯一、手間とお金をかけずに更新できてサイトが動いてる「っぽくみえる」個所でもあったりするわけで・・
いやいや、ようは利用者は「・・ぽくみえる」ではごまかされない/「・・ぽくみせる」のではなくちゃんとした情報掲載をするのが必要、ってことなんだろう。
セッション3は、清水誠さん。
この方は、楽天のアクセス解析・最適化推進リーダー、とのことで、制作としても利用者としてもいつもお世話になっているあの楽天の方だ。(しかしブログを拝読するに近々退職なさるということなのだけど、そこに至るプロセスもしっかり図解されていて、論理的ってかっこイイ!とますます尊敬)
内容は、楽天のトップページやショップページについて、どういう手段を使ってアクセスの解析・測定・分析・改善を行っているかという、具体的なお話。
清水さんは、「~のように測定しました」「~と分析して、根拠が得られたので、このように改善しました」というように、ひとつひとつを物静かなたたずまいで、極々さりげなくおっしゃる。
それをこちらは、ふむふむと聞きながらときどき「え?」とか「ああ!」とかココロの中で言いながら、費やされたであろう作業量を思いやったり、導き出された結論に驚いたり、提示された図解に見入ったりの連続だった。
紹介してくださった無料サービスがたくさんあって、それの使い方も丁寧にご紹介いただいた。私自身もそうだけど、これならお客さんにも「アクセス解析で何がどうみえるのか」をわかってくれそうと思えるものもあった。
今まで、楽天の方というと営業的なお話という感じだったが、あのサイトの中には大勢の、後ろで働くヒトたちがいて、日々アクセスアップ・購入率アップのためにデータ取得・検証・再構築を繰り返しているのだと実感することができたのが収穫だった。
懇親会では、ウェブ会議は市民活動 という熱いお話を伺った。
「ウェブ会議が何かしてくれるわけじゃないんだ。ウェブ会議を使って何かしてもいいんだ」という言葉が残った。
他の地域のことは疎いけど、青森は、その業界規模のわりには、セミナーやミーティング的なシーンが多い地域なのではと思う。
が、開催されたセミナーやミーティングを、ひとときの盛り上がりではなく消化できているか、といえば、???
思うに市民活動 というのは、参加者の自問自答とその解ですべて成り立っていくもの。
ウェブという業界について自問自答して、何か解が出てくるのかどうかは、もっとよく考えてみないと、わからない。
わからないから、もっとよく考えてみる。
自問自答は逃げずにやれば大変なことだが、
たぶんみんなひそかに感じている、Web業界この先どうなっていくんだろう・それに対して自分はどうしていけばいいんだろうというような不安感を解消していく道のりとして、必要なことだと思うから。
ということで、セミナー本編・懇親会通して、普段みていることがよりクリアになっていくような成果を感じる時間になった。
ありがとうございました。